先日久しぶりに社長さんの工場を見させていただきました。その際、「もう少し5Sを徹底させたらいかがでしょうか」と率直にコメントいたしました。工場長がたいへん驚いた顔をしておられました。それも大変不機嫌な様子でした。工場長としては5Sなど当たり前で十分実施していると自信がおありになったのでしょう。それを突然「もっと5Sの徹底を」といわれたので大きなショックを受けられたと思います。
正直言って、御社の工場は、美しいといえません。毎月いくつかの工場を見せていただいていると一度工場に入ればどのレベルにあるかおおよそわかります。5Sの状態で品質レベルも大体わかるようになります。社長さんの会社の品質は、以前より良くなっているとは思えない状況でした。一度品質データやクレームなどを確認されたほうが良いでしょう。
5Sは、最初に導入し、実施したときは皆さん一生懸命取り組みますので徹底されます。しかし、時間の経過と共に従業員の皆さんの意気込みも薄れて乱れてきます。何事も急に大きく変化する場合にはすぐに気がつきます。しかし、毎日少しずつ変化していると気がつかないものです。職場の5Sは急に大きく乱れることは少ないのです。整理、整頓、清掃の状態は、従業員の皆さんの気の緩みですこしずつレベルが落ちてきます。毎日の変化が小さいので会社の中にいる人は気がつかないのです。
毎日清掃しているつもりでも気持ちは少しずつ緩んできます。定期的に気持ちを入れ替えて清掃後の状態をチェックしたいものです。このとき社長さんが中心となって、気合いを入れるのも一つの方法です。新鮮な目で見ることのできる新しく入社された人の意見を聴くのも良い方法です。作業方法の改善も新人のほうが指摘はしやすいものです。また、他の会社を訪問する機会がある人に確認するメンバーに入っていただくこともよいと思います。
そういえば工場の中に「5S」に関するポスターや標語の掲示が見当たりませんでした。社長さんの会社では、「5S」など当然のことになっていますが、工場の目につきやすい場所に大きく「5S」のポスターを掲げましょう。これだけでも従業員には、効果があるものです。ついでに事務所にも同じものを掲示しましょう。また、掲示は、毎月色や大きさ、デザインなどを変えてマンネリ化しない様に配慮しましょう。 |