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社長さんへの手紙

営業は、理由をつけて何度も訪問しましょう

〜相手の要望を観察し、情報は小出しにしましょう〜

 注文が取れるかどうかは、タイミングによることもあります。新しい顧客の開拓には、決算期や年度初め、担当者の定年退職など適切な時期もあります。どこの営業担当もこの時期を狙っています。このタイミングをうまく捉えて交渉することが大切です。このタイミングをよく知っているかどうかが、商売の成否を決定することさえあります。担当者が変わった時には、従来の個人的つながりをやめて発注先を変更することは良くあることです。

 担当者も従来の取り引き関係に不満を持っていることがありあす。このような場合には、新しく取引する大きなチャンスと言えます。品質と価格と納期をきっちりしていれば、注文は継続されると思いがちですがそうとばかりも言えません。「人間関係なんて取引の大きな要素になっていない」という意見もありますが、人間には結構好き嫌いがあるものです。新しい担当者は、その業務に関する情報を十分持っていない場合も多く、当方がその担当者の立場になって親切に対応することが新しい取引先になる場合もあります。

 情報は、訪問することにより、提供したり、入手することができます。相手が忙しいと思って気を利かせたつもりで一度の訪問であれもこれもと、たくさん知ろうとしたり、情報を提供したりするのは得策といえません。忙しそうにしているときには、早めに切り上げる配慮をし、時間をとってもらえそうなときには、じっくり話す時間をとってもらえるようにすることです。次の訪問する機会を約束して、退散しましょう。

 一度の訪問でたくさんの情報を提供するよりも訪問するたびに貴重な情報を少しずつ提供するほうが喜ばれます。営業活動では、情報は小出しにして、理由をつけて訪問する機会を多くしたほうがよいのです。訪問する方でも、提供する良い情報がないと単なる「御用聞き」となり、時間も取ってもらい難いものです。提供できる情報があれば、余裕ができて交渉も有利になります。

 訪問も相手先の定常的な仕事が一段落した時刻がベストです。訪問先とよい関係を作り、何度でも自由に会える機会を持てるようにしたいものです。そのためには、こちらも相当情報収集に努力をしなければなりません。有効な情報はいつもたくさん用意しておき、そのときの様子で少しずつ提供することです。

 準備した資料や情報は、その人にとって本当に価値のあるものかどうかを見極めて、十分生かしていただかなければ意味がありません。情報の提供は、むしろ小出しにして、担当者がどのような情報に興味を示すかよく観察することも大事です。何度も理由をつけて訪問し、関連するプロジェクトやイベントの進行状況を聞くことができるようにしましょう。営業担当は、理由をつけて何度も訪問するようにしたいものです
2007.10.13
中小企業診断士 加藤文男
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