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社長さんへの手紙

講師を招聘したときには、静かに聴きましょう

〜外部講師の意見は良く耳に入るものです〜

 先日のお客様を招いての研修会における社長さんの行動はいただけないものでした。若僧の私から忠告するのもおかしいのですがこれからもこのような機会があると思いますので一筆連絡させていただきます。

 講師の方が説明をされるたびにその言葉尻を捉えて、「そんな話は、俺は良く知っている」というようなことをささやかれたことです。それも講師に聞こえるように、周辺にいる部下に自分の知識のあることを吹聴したいような態度でした。私もその声が度重なり気になりました。回りで聞いている社員の皆様も気になるようでした。

 それだけ社長さんが良くご存知であれば、社長さん自ら全社員を集めて研修会をやればよいのです。わざわざ費用を出して、研修講師として招待して研修をしてもらう必要などないのです。社員に対しては、いつでも話す機会を作れる立場にあるのですから、気がついたときに相手を選び、タイミングよく話をすれば、研修会で聞くよりも効果があると思います。

 社員の間には、その知識や経験に相当ばらつきがあります。社長さんの年齢と経験からすれば、講師の話はすべて理解できる内容だったと思います。しかし、若い社員にとっては、初めて聞く内容であり、中堅社員にとっても知識を整理するのに良い機会でした。

 講師を呼んだ研修会では、社長さんが経験ものとは異なった実例が聞けるはずです。受講生にとっては、いつも聞かされる社長さんからの話とは異なり新鮮味もあり、興味深く聞けるのです。これが外部講師を呼んで行う研修のよさでもあります。それでなくても外部講師の意見は良く利くものです。

 社長さん! 社長さんの博識はよく理解しております。どうか外部講師を招待しての研修では、静かに聞こうではありませんか。社長さんのコメントは後日機会を捉えて別の実例で話してやってください。そうすれば社員の皆さんには、更に理解が深まると共に社長さんへの尊敬度が高まると思います。
2007.8.31
中小企業診断士 加藤文男
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