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社長さんへの手紙

現在「有限会社」ですね、新会社法になりましたがそのままで行きますか?

〜レトロな社名(歴史ある会社)ですが、役員登記、決算公告が楽です〜

 社長さん、ご承知の通り、平成18年5月から新しく「会社法」が施行実施されました。現在、有限会社の貴社の場合はどうしたらよいか、気にしておられましたね。
 新しく有限会社は作れない、ということも決まりました。しかし、今現在、有限会社である貴社の場合は、次のステップで検討されたらいかがでしょうか?新しい法律でなじみが薄いでしょうが、要はあわてずに変更などの決断することなく、じっくりと検討されると良いでしょう。検討のポイントは次の通りです。
 一つは、有限会社であることを誇りに思っている、今あるメリットをそのまま持ち続けたい、というのであれば、何もしなくて結構です。登記も看板も名刺もいじらずにそのまま「有限会社」を堂々とやったらいいのです。そのうち、レトロな社名でしかも歴史のある会社ということになるでしょう。
(会社法では、「特例有限会社」という名称での適用となります。従来できなかった「社債」の発行も可能になります)
 二つは、有限会社は古臭い、或いはちっぽけなイメージがあるから嫌だ、と言うことであれば、株式会社にしたらいいのです。資本金も300万円でもOK。もっと小さい1円でも(0円でも)OKです。しかも3年前からスタートした確認会社だと1円でも会社設立がOKでしたが、5年以内に規定の資本金に増資する(有限会社300万円、株式会社1000万円)か、解散するかしかなかったのですが、今度は違います。新しい会社法のもとで、株式会社設立には資本金の金額による規制はありません。
 二の場合、手続き上、有限会社の解散、株式会社の設立の定款を株主総会で決めた上で登記をする必要があります。なお、役員の数や任期などはかつての株式会社よりも簡便化されましたが、有限会社ほど楽ではありません。登記費用や公証人への定款認定費用などは最低24万円と言われています。看板や名刺も変えることでお金もかかります。
 少しでも簡便にすることを希望する小企業なら、定款に株式譲渡制限を規定すれば、取締役1人で、取締役会を設置しない、監査役なし、役員任期最長10年という有限会社に近い条件の株式会社とします。但し、決算公告は毎年しなければなりませんが、従来の日刊紙又は官報だけでなく、自社のホームページなどに電子媒体として掲載することでもOKとなりました。
 将来、大きくすることを目指すことはいいことです。株式上場まで視野に入れている方もいるはずです。しかし、当面は外見よりも実質、コストを抑えたければ、急いで有限会社を株式会社に変える必要もないのです。一旦、有限会社から株式会社にすると、もう元には戻せません。有限会社から株式会社には、その必要となった時、好きな時に手続きすればいいのです。
 今、既に株式会社だが、もっと簡便にしたい、という社長さんには次の機会にお話します。
平成18年6月11日
平成19年1月1日 改訂
中小企業診断士 相楽守
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