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社長さんへの手紙

本を読んでも生かさなければもったいない

 先日、社長さんに読んでいただきたくてある本をお持ちしました。
 中小企業にとってはよくあることですが、会社の資金繰りに関する本でした。その時社長さんは、「あ。その本は、もう読みました」との返事でした。それも十分理解しましたという感じで安心したものです。ところがその後の資金繰りの対応は、理解されていないどころか、その本に書かれていることとはまったく異なったものでした。
 社長さん!
 本をたくさん読んでも、それを生かさないと役に立ちません。もちろん全てを実行することはできませんが、少しでも実行したいものです。
 そのためにはどうしたらよいでしょう。
 一つの方法として、同じ本を会社のほかの人にも読んでもらうことです。そして、「当社で実行しなければならないこと」「実行した方が良いこと」など感じたことを話し合うことです。人によって読んだ感想が違います。自分で読んだつもりでも気がつかない点があるかもしれません。一番先に解決しなければならないことはどこかなど意見を聞いても良いのです。ご自分で感じたことを社員に話をしてみても良いでしょう。必ず、意見交換の場所となります。そこから、話が発展します。きっと面白く展開することでしょう。
 どのような企業でも問題はあるものです。ただ気がつかないで放置されることが逆に大きな問題です。問題に気がつけば、自社に愛着がある限り、話題になり、対策を検討します。問題に気がつかなければ、そのままになってしまう危険性があるのです。うちの会社が最高で改善点がないと思ったら、そこで進歩が止まってしまいます。それが怖いですね。
 逆に、本を読んだことで安心してはいけません。本を読んだだけでは、本質的な問題は解決しないのです。
 本を読むときの気分によっても受け取り方が相当違います。立場によっても違います。社長さんのお立場上、資金繰りについては常に頭にいたいところですが、まだ日常の費用の使い方にも改善の余地がありそうです。これを改善することで少しは資金繰りに影響するはずです。ぜひ、問題点について一緒に考えてみませんか。
 社長さん! ご自分でお分かりになったつもりで安心しないでください。
 そして行動を起こしましょう。
2007.4.13
中小企業診断士 加藤文男
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