先日、社長さんは、融資を受けたいので資料の作成を支援してほしいといわれました。いろいろお話を伺っておりますと書類をうまく作成すれば、金融機関は簡単に融資をすると勘違いされておられるようでした。
もし、仮に社長さんが友人から借金を申し込まれたら、どのように対応しますか。「俺は金を貸すほど持っていない」と言わずに一度冷静に考えてみてください。申し込まれた友人がどのような返済計画をもっているか根掘り葉掘りお聞きになると思います。そして、その返済計画が確かなものかどうか、本当にそのお金を返してもらえるかどうか確かめるでしょう。
社長さんの金融機関への融資の申し込みも同じなのです。返済計画の基本となるべき事業計画はどのようになっているか説明が必要なのです。書類を的確に作成することは大切ですが、問題は事業に対する社長さんの考え方や事業計画の中身とその裏付けとなる資料です。
書類の上で立派な事業計画を作成することは難しくありません。右肩上がりの立派な事業計画はいくらでも作れます。それよりも事業計画の中に社長さんの事業に対する夢や考え方がしっかりと表現され、返済見込みが見えるようにすることが必要です。
先日、資金繰りに困ったので新しい顧問の税理士に作らせたという立派な事業計画をある社長さんから見せられました。「あなたはこのような事業計画をつくれないだろう」と言わんばかりの自慢げな顔つきでした。会社の実態とは全く懸け離れた事業計画に私はただ驚くだけでした。金融機関名も従来お世話になった金融機関とは違っていました。
それまでの付き合っていた金融機関とは別の金融機関にその事業計画書を持ち込み、うまく融資が受けられたようです。従来の金融機関は、事業の実態を知っているだけに融資の話には乗らなかったようです。それで今度は金融機関を変えて申し込みをしたのです。金融機関は、信用保証協会の保証が得られれば、融資の保証をしてくれるようです。
借りたお金は、返さなければなりません。社長さんの会社では今の負債でも大きすぎるくらいです。これ以上の融資は、絶対に無理です。早くこのことに気が付いてください。そして、社長さん本来の仕事をしてください。
2009.10.2